紫式部のことば
福井県 越前市ゆかりの和歌
暦に、初雪降ると書きつけたる日、
目に近き日野岳といふ山の雪、
いと深く見やらるれば
ここにかく 日野の杉むら 埋む雪
小塩の松に 今日やまがへる
一条天皇の長徳2(996)年、越前国の国司に任じられた父藤原為時に伴われて越前国の国府(現在の越前市)にやってきた紫式部が詠んだ歌として有名なものです。日野岳は地元で越前富士と称される標高795メ-トルの日野山を指し、都に住んでいた紫式部が初めて雪国の山の姿を見て、都を懐かしみ真っ先に思い出したのが小塩山でありました。
出典:紫式部集